CONCEPT
TARAKUが探求する「二面性」
私たちのデザインは常に「相反するものの共存」から始まります。
光と影、静と動、内と外、強さと儚さ。
一見対立するように思える二つの要素は、実はお互いを引き立て合いながら存在しています。
この世界は、単純な直線ではなく複雑な曲線で構成されています。
そして人間の感情や美意識もまた、矛盾や葛藤を孕みながら成り立っています。
TARAKUはその「矛盾こそが美を生む」という視点をデザインの核に据えています。
曲線と直線を重ね合わせたフォルム、研ぎ澄まされた面の連続、金属が放つ冷たさと温もりの共存。
そこには必ず二つの視点、二つの表情が存在します。
その境界に立ち、形を与えることで「二面性の美」をジュエリーとして表現しています。
彫刻的フォルムと静謐な気配
TARAKUのジュエリーを特徴づけるもののひとつが、彫刻的なフォルムです。
角度を変えるたびに現れる表情、光を受けて立ち上がるシャープな稜線、そして影に溶けるような曲面のやわらかさ。
華美な装飾や過剰な輝きではなく、余白を残した佇まい。
だからこそ、纏う人の個性や存在感を際立たせることができるのです。
それは目立つためではなく、「本質」を映し出すため。
私たちはそのようなラグジュアリーを目指しています。
新しいラグジュアリーのかたち
ラグジュアリーという言葉は、しばしば「高価」「希少」「豪華」といった意味で語られます。
TARAKUにとってラグジュアリーとは、
「長く寄り添うに値するものを選び取る眼差し」
「自分の内面を映すアートを纏う体験」
「日常を静かに、しかし確かに変える力」
です。
だからこそ、量産的な均一性よりも、ひとつひとつの造形のニュアンスを大切にしています。
素材選びから研磨の角度に至るまで、細部に意識を宿すことで、永く愛される存在感を生み出しています。
ラグジュアリーとは価格やブランド名で決まるのではなく、纏う人と作品の間に生まれる「関係性の深さ」にこそ宿る。
私たちはそう信じています。
TARAKU Designer 内川貴美